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八千代の伝説~昔ばなし

第三話 「正覚院 鴛鴦寺ものがたり」 

~ 八千代市・村上の正覚院の釈迦如来立像のお話です ~

■ 池證山鴛鴦寺 正覚院のご住職 ■<br>
■ 池證山鴛鴦寺 正覚院のご住職 ■
正覚院のご本尊の釈迦像や花祭りについて教えていただきました。
厳粛さの中にも柔らかい表現のお話で、とてもわかりやすくお話くださいました。
■ 四月八日 正覚院の花祭り ■<br>
■ 四月八日 正覚院の花祭り ■
村上の正覚院は、前回のお話「おしどり伝説」が発祥となって、開山されたお寺です。
正覚院鴛鴦寺(おうえんじ)の「鴛鴦」とは、「おしどり」のことです。

毎年四月八日に、お釈迦様の誕生を祝う行事「灌仏祭(かんぶつさい)」が開かれます。
今回の「正覚院鴛鴦寺ものがたり」に出てくるお釈迦様を拝観できるのは、
年に一度四月八日花祭りの日だけです。
境内は、御開帳を待ちに待っていた参詣者や催事の出し物に楽しむ市民で賑わいます。
ちょうど桜も見頃を迎え、花いっぱいの境内となります。
■ 花御堂・誕生仏・甘茶 ■<br>
■ 花御堂・誕生仏・甘茶 ■
この日、寺には美しい草花を飾った「花御堂(はなみどう)」と呼ばれる
小さな堂が設置され、その中に釈迦誕生仏が安置されます。
参詣に来た人は、誕生仏に甘茶をかけて拝みます。
これは、「お釈迦様が誕生された時、龍が天から甘茶の雨を降らせた」
という伝説に由来しています。誕生仏はお釈迦様の稚児の姿。
開山当初からの実物は、八千代市郷土博物館に保管されています。
 
■ 釈迦堂 ■<br>
■ 釈迦堂 ■
木造釈迦如来立像が安置されているお堂、釈迦堂です。
現在のものは江戸時代前期の創建と考えられ、
市の指定文化財に指定されています。
扉は四月八日の御開帳の時のみ開かれます。

手前は外陣で畳が敷いてあり、本尊を拝む場所になっています。
普段はひっそりと佇む釈迦堂ですが、当日はお祝いの飾りつけや
桜の大木の花のアーチにより、花の中のお堂となります。
■ 普段の釈迦堂・秘仏の釈迦如来像 ■
■ 普段の釈迦堂・秘仏の釈迦如来像 ■
今回のお話に出てくる仏像、「木造釈迦如来像」です。
渦を巻くように流れる螺髪(らほつ)、体を包み込むような衣文(えもん)の流れ。
表情、様式はインドや中央アジアを思わせるようなエキゾチックな仏像です。
この様式は、京都清凉寺式と呼ばれ、約700年前鎌倉時代後期に作られたと言われています。
釈迦如来像の拝観は年に一度だけですが、郷土資料館には東京芸術大学制作による
実物の木造釈迦如来像を忠実に再現した縮小版の複製があります。

釈迦堂は八千代市指定文化財、釈迦如来像は県の指定文化財に指定されています。
 
■ 紙芝居の貸し出し 
□ 八千代市文化伝承館

■ 千葉県指定文化財
□ 正覚院木造釈迦如来立像

■ 八千代市の文化財 
□ 4 正覚院釈迦堂

■ 詳しい資料
 八千代市郷土博物館

■ 取材協力(資料提供)
□ 正覚院ご住職、総檀家川嶋様
□ やちよ村 鈴木様、平田様、岩瀬様
次回のおしらせ

第四話 「乳清水」(米本)
おたのしみに

2012/03/22