新年を迎えてからアッという間に2週間が経ち、いよいよ塾の真価が問われる時期と
なりました。正に正念場です。中学入試の幕は上がり、16日に大学入試センター試験、
翌日から県内私立高入試と立て続けに決戦の火蓋が切られます。今年は8名全員女の子の
YTコース生、1名の小学部生、60名の中3生、22名の高3生が今後の入試に挑みます。
勇気と自信と感謝を胸に、頑張れ、みんな!
さて、日米では年末年始にかけて受験生限定の恒例イベントである「正月特訓」、
「除夜の鐘ツアー」、そして、「出陣式」を行いました。「出陣式」とは講師の
激励や秘伝の儀式などで、受験生を鼓舞し、自信を持って試験場に向かってもらう
ために、日米講師が最も力を入れる伝統行事の一つです。その中学部の出陣式の中で、
前年度の卒業生が後輩達にメッセージを送るという場面があります。身近な先輩からの
経験に基づいた言葉は受験生に大きな勇気を与えてくれるのです。そして、今年の大役を
任せたのは県立船橋高校の山本 莉央さんでした。
山本さんは、高校入試が終わってからもほぼ毎日自習室に通い、それは高校入学後も
続いているので中3生にとっても顔なじみの先輩です。日米としても本当に頭の下がる
生徒です。そんな日々の積み重ねの結果、定期テストではクラストップを取るまでに
なっています。かといって、勉強ばかりのガリ勉タイプでもなく、中学時代には女子
サッカーで全国大会にキャプテンとして出場した経歴の持ち主でもあります。
こう書くと「何でも出来る天才」の様に思われるかも知れません。しかし、実は高校
入試直前の12月の模試では県船の合格圏まで偏差値で10近くの開きがあり、さらに
難関の私立挑戦校であった東邦大東邦高と共に合格可能性は20%未満という悲惨な
状況だったのです。本人は「東邦に受かるのは無理だと思っていた」と正直に語って
くれました。
そんな彼女が変わったきっかけが昨年の「出陣式」でした。目の前で語られた先輩の
励まし、講師達の思いが込められた熱い言葉、そして、皆の涙。
「そのとき『押さえの私立にさえ受かれば良い』と考えていた自分が許せなくなりました。」
と彼女は語りました。そして、その日から彼女は変わったのです。
「秘伝のお守り」を握り締め、ひたすらに東邦の過去問をやり続ける日々が始まります。
しかし、本番までは10日余りしかありません。やってもやっても合格点に達することの
無いまま試験当日を迎えます。「ただ、どうしても諦めたくはありませんでした。受かる
ことでしか講師達に恩返しは出来ないと思ったから。」そして、難問にも果敢に立ち向かい、
どの教科も最後の最後まで諦めることなく取り組んだ結果・・・、見事に逆転合格。
その勢いのままに公立入試でも前期合格を勝ち取ったのです。
「入試は自分の努力によって、今まで支えてくれた人達に恩返しができるチャンスです。
そして、自分達は達成できませんでしたが、今年の受験生誰一人として第一志望に
落ちて欲しくありません。皆さんの合格を心から祈っています。」最後にそう語って
くれた彼女は正に「日米魂」、すなわち「利他の精神、感謝の気持ち、あきらめない心」
の体現者でした。毎年経験談を語ってくれる高校生達のスピーチの素晴らしさに感激する
と共に、脈々と受け継がれている精神が誇らしく思えた今年の出陣式でした。
本当に有難う、ヤマリオ!
今年も日米生は必ずや素晴らしい結果を残してくれるものと信じています。もちろん、
一番大切なことは入試という機会を通じて、自立への一歩を踏み出すことです。しかし、
各自の人間的な成長と共に、結果にもこだわった指導を日米は実践します。まだまだ
成長途上ではありますが、日米に関わる全ての皆様の幸せを実現するべく、今年も全力で
走り続けます。ご意見、ご要望などはいつでもお寄せ下さい。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。