11月も半ばに入り、ほとんど「秋」を感じることもなく一気に冬が到来した
かのようです。この急激な気候の変動で多くの生徒の皆さんが体調を崩したよう
です。その中には受験生もいました。焦る思いもあるかと思いますが、「これが
受験のときでなくて良かった!」と、前向きに考えて、今後は万全の風邪予防と
体調管理で勝負の季節に臨んでいきましょう。
さて、先月末から今月中旬にかけて、秋期保護者面談を行いました。お忙しい
ところご参加頂きました皆様には本当に感謝です。ありがとうございました。
この時期の保護者面談、特に受験生の保護者の皆さんとお話しする際に感じるのは、
非常に多くの方が受験生である本人以上に不安を抱えていらっしゃるということです。
初めて受験を迎えられる方々はもちろん、既にご兄姉などで受験を経験されている
場合でも同じく不安は感じられるようです。そんな保護者の皆さんの不安を解消する
ことはこの時期以降の塾としての大きな役割の一つです。もちろん、子供達のやる気を
引き出し、学力を向上させるというのも塾の使命です。しかし、受験生の心理に
ご家族の気持ちは大きく影響します。特に「不安は伝播する」のです。ですから、
何かちょっとしたことでも構いません。受験やお子様に関しての不安やご質問など
があれば、ご遠慮なくお知らせ下さい。お電話でのご相談はもちろん、面談も随時
行わせて頂きます。
実は今年、自分は人生で初めての経験をしています。それは「受験生の親になる」
ということです。自分自身、中学・高校・大学入試の受験生を経験しています。
また、これまでに延べ人数で千数百名の受験に塾講師として関わってきました。
そして、これらの経験を踏まえて面談でのアドバイスなどを行ってきました。
しかし、自分が親として受験に関わることは初めてです。そして、受験生の親と
なって思ったことはただ一つでした。それは「我が子が本当に充実した学校生活、
その後の人生を送ることができる学校を選ぶこと」です。今年は先月行われた
「スクールフェア2016」の実行委員長を務めたこともあり、例年以上に数多くの
学校関係者の方々とお話しする機会に恵まれました。子供達の個性がそれぞれで
あるように、学校も本当にそれぞれ違います。正に偏差値や大学の合格実績だけ
では計れないことだらけなのです。今年の保護者会や面談では、例年以上に
志望校の選択肢として様々な学校をご紹介させて頂きました。子供達の最も
多感な時期に関わる志望校選びはどんなに慎重でも慎重になりすぎることは
ありません。「納得のいく学校選び」の先には、「納得のいく学校生活」が
あるはずです。もちろん、一番大切なことは、選んだ志望校に向かって全力で
取り組むことです。ただ、その先にある学校が志望順位によらず納得のいくもの
であるならば、より安心して取り組むことができるでしょう。もし、志望校の
決定などに対して未だに少しでも違和感を覚えるようなことがございましたら、
どうかご忌憚なくお知らせ下さい。生徒と保護者の皆さんが本当に納得のいく
受験ができるように努めて参ります。
世の中に「絶対にうまくいく受験法」などというものは存在しません。
なぜなら、受験生は誰一人として同じ人間ではないからです。受験生の数と同じ
だけの、受験の仕方があるのです。私達の仕事は、それぞれの生徒の皆さん・ご家族に
とって最良の受験とできるようにお手伝いすることです。そして、受験を通じて
生徒の皆さんに学ぶ楽しさを感じて頂き、その後の人生を豊かなものにできる
ように導くのが私達の目指す塾の姿です。少しでも理想に近づくために、皆さん
からのご協力を仰ぎながら、これからも成長していきます。今年度の受験期を
迎えるにあたり、思いを新たにさせられた今回の保護者面談でした。