今年度の入試も国立後期の発表を残すのみとなり、ほぼ全ての結果が出揃いました。
受験生はそれぞれに頑張ってくれました。本当に有難う！また、大学入試では６年前の
中学受験ＹＴコース卒業生の一人が、東京大学に合格。発表直後に知らせに来てくれ
ました。実は、彼は中学受験ではほぼ確実と思われていた第一志望に不合格。しかし、
その後の６年間、進学先の学校で塾・予備校に全く頼ることなく、学校の授業を大切に
した結果の合格でした。彼が来てくれたときに、受験で本当に頑張った者は自分が行く
べき学校に行くことになっているのだということを改めて実感致しました。今年の
卒業生の皆さんもそのことを心から信じて、新たな環境の下で輝いてくれることを祈る
ばかりです。頑張れ、皆！

　さて、受験が終わると日米ではＹＴコース、中学部、高校部それぞれで卒業式が
行われます。ＹＴコースは「卒業遠足」です。受験生活でなまってしまった体を１日中
動かしてもらうという企画です。まずは逆上がりから始まります。そして、全員が
出来なければ次のステージに進めません。今年も３名は今まで出来たことがなかった
のですが・・・、見事にある「魔法」を使って全員クリア！その後も様々なステージや
チーム戦、ＢＢＱなどを行い、最後に日米に戻ってから卒業式になります。その際に
卒業生それぞれに受験を終えての感想を書いてもらいます。例年一番多く書かれるの
は「塾が楽しかった！」という言葉です。もちろん、そのことは皆、書いてくれてい
るのですが、今年のメッセージで目立ったのは「このメンバーで受験できて良かった」
という内容の言葉でした。特に普段ほとんど感情を見せないような男子が一人、最後
まで残って「今日でこのメンバーが最後だと思うと名残惜しい」と書いてくれたのは
感動的でした。このとき、今年のＹＴコース生が素晴らしい結果を残してくれた理由を
見た気がしました。やはり、「受験はチーム戦」なのです。

　また、中学部の卒業式は講師達が１ヶ月前から準備を始めて１日掛かりで実施される、
日米最大イベントの一つです。朝１０時半開始後、皆で乾杯してから今年も「縁日」を
テーマに各教科の担当講師がそれぞれにブースを装飾し、試作を重ねて出来上がった
料理を振る舞いました。その後は、講師達による出し物やグループに分かれてのレクで
盛り上がります。その後の詳細は「秘密」のためお書き出来ませんが、最後に武村が
はなむけの言葉を送り、式を終えようとしたときに、「待った！」が掛かりました。
卒業生からのサプライズ・プレゼントがあったのです。そのプレゼントは例年以上に
趣向をこらしたものでした。これだけのものを入試終了後に作った企画力の凄さと
生徒達の思いに、感情をなかなか露わにしないと思われていた講師までもが涙したの
でした。

　そして、式直後には卒業生全員にメッセージカードを書いてもらいます。塾としては
本当に有難いくらい、沢山の感謝や思いを皆したためてくれています。中には、
日米への思いが強すぎて、カード両面にびっしり書いた上で更にもう一面書いてくれた
生徒もいました。その内容は毎年のことながら、講師達に大きな感動を与えてくれます。
今年度の高校入試は結果だけみれば、ここ数年に比べて必ずしも良い結果であるとは
言えません。しかし、今年ほど受験に関して、自分に多くの示唆を与えてくれた入試も
なかったように思えます。受験を通じてそれぞれの生徒達は本当に悩み、苦しんだりし
ながらも、それを懸命な思いで乗り越えようとしていたのだということがこのメッセージ
カードからも伝わってきます。そして、全員が大きく成長してくれたことを確信しています。

　受験は子供達が様々な面で飛躍を遂げる機会であると共に、自立への一歩を踏み
出すときでもあります。この過程をどのように乗り越えるのかということこそが、
その後の人生においても本当に大切なことだと思います。日米は今年も「成績を上げる」、
「志望校に合格する」ことを目標にし、それを実現することはもちろんですが、その
「過程」にこだわった指導を実践して参ります。その具体的な方法論、実践報告につき
ましては保護者会や面談の機会にお伝えします。

　卒業式のメッセージカードは今後の保護者会などでも展示致します。是非、ご覧
ください。４月からは学校でも新しい学年の始まりです。新年度も日米の「受験を
通じた自立支援」を実践する熱い指導にご期待下さい！