八千代八福神めぐり
八千代市郷土歴史研究会が独自に調査した結果を報告します。
東日本大震災による八千代市内石造物の被害状況調査結果について。
八千代市郷土歴史研究会(八千代市大和田新田、会長村田一男)は、3月11日
に起こった東日本大震災によって、研究会がいつも歴史研究の対象にしている石造
物などがどのような被害を受けただろうか。この地震による石造物の被害状況を緊急
調査しようと決定し、3月23日と30日の2日間に調査しました。
米本・長福寺前の庚申塔群が倒れた状況
修復後
八千代市には、庚申塔、月待塔、子安塔、念仏塔、供養塔、馬頭観音など約2,400~2,
500個の石造物が建てられています。 その全てを短期間に調査することは困難なた
め、対象を八千代八福神の寺院とその近隣の神社・仏閣の石造物に絞り調査しまし
た。
萱田ボンテン塚供養塔(明和2年10月建立)が倒壊
吉橋八幡神社の燈篭が倒壊
地域に残る石造物は歴史を知る貴重な資料です。 それらの石造物は、地震や台
風など幾多の天変地異に遭い、損傷・倒壊しながらも、そのたびに村の人々によって
修復され守られてきた貴重な歴史的財産です。 豊作祈願をはじめ病気、生命に対
する人々の恐れと祈りが、これ等の石造物に込められ地域の歴史を学ぶ資料でもあ
ります。 この歴史的資料がこのたびの地震災害で、どのような被害を受けたのだろ
うか?また将来この資料が残るためにはどうしたら良いのか?会員自ら被害の実
態を把握すること、これが目的でした。
萱田・飯綱神社の鳥居の笠木、島木、扁額が落下
萱田・飯綱神社の鳥居の笠木、島木、扁額落下前
調査した結果、79ヶ所で倒壊、滑落、破損しているのを確認しました。
高津字宮の前の庚申塔12基が倒れていた
今後の問題として、石造物など大事な資料が修復・復興されるよう学習者として見
守り、機会をとらえて石造物の重要性、歴史的価値などを話し、修復・保存の意識を
高めるとりくみを行ってまいります。
本件に関する問合せ先
八千代市郷土歴史研究会
事務局鈴木康彦
電話:090-3593-3103
e-mail:yasuhiko.s@coral.ocnine.jp