観測史上最も梅雨明けが早かった今年。本格的な夏の到来で「熱中症」が原因の欠席が例年に比べて非常に多くなっています。散々言われていることとは思いますが、こまめな水分補給に始まり、しっかりとした対策をすれば防げるのが熱中症です。部活、日常生活を送っていく中で、出来る限り意識して実践していきましょう。

　さて、いよいよ受験生にとっては「天下分け目」の夏休みが始まります。受験生以外にとっても、この長い休みの過ごし方が９月以降の成績に大きな影響があることは間違いありません。日米では小学校の低学年を除く全ての小・中学部の生徒の皆さんは少なくとも２０日間は講習に来て、勉強することになります。折角の夏休みにそれだけの勉強をする以上は、必ず成果を出したくはありませんか？そこで、今回は、「夏休みに必ず成果を出せる勉強の仕方」について考えていきます。

　何度も取り上げていることですが、日米は「成績が上がる」とは「出来なかったことが出来るようになること」と定義しています。従って成績を上げるために第一にすべきことは何かといえば、そもそも自分が出来ていないことを自覚すること。すなわち、まずは間違いを素直に受け入れることです。そして、その「間違った問題」を「出来る」ようにすれば成績は必ず上がるのです。これだけ読むと「なんだ、また当たり前の話か・・・」と思われるかもしれません。

　そこで、もう少し細かく成績を上げる方法について考えてみましょう。大体の人は「成績を上げるぞ！」と勢い込むと「出来なかった問題」を全て「出来る」ようにしようとするのですが・・・、実際はそんなに甘くはありません。まずは、「全ての出来なかった問題」ではなく、「出来るようにしやすい問題」に集中的に取り組むことが大切なのです。また、テスト前などの勉強では「出来ていたはずの問題」なのに、実際のテストでは出来なかったというのもよくある話です。このようなときは、先月号で考えたいわゆる「ケアレスミス」の場合もあります。しかし、その「出来ていたはずの問題」の中には、確かに解いてみた時点で正解はしていたものの何となく自信がない問題もあったのではないでしょうか？実はそんな問題も「出来なかったこと」に分類すべき問題なのです。

　このことを踏まえ、「必ず成績を上げる」勉強法として、問題集などで解いた問題を「４段階」に「仕分け」することを是非実践してみて下さい。すなわち、〇付けの際に、①「正解し、もう二度と間違えない自信がある問題」、②「正解したものの、不安が残る問題」、③「間違えたけれど、解説を読んだりすれば分かる問題」、④「間違えた上に、解説を読んでも分からない問題」の４段階のチェックを入れるのです。塾講師として２０年以上やってきて感じる「勉強しているのになかなか成績が上がらない生徒」の特徴は④の問題にばかり時間を使ってしまい、②や③の練習量が決定的に不足しているということです。自分では講師に長時間質問したりして、勉強を「やったつもり」になっている場合が多いので厄介です。しかし、④の問題はたとえその場では理解出来ても、実戦では正解することがほとんどできません。まだ、その問題に到達するだけの実力が備わっていない段階なのです。
　
　日米は「困難に立ち向かい、一人で学習できる子供の育成」を教育理念にしています。ここでいう「困難」の第一は、塾である以上「成績を上げる」ことであり、「志望校に合格すること」です。もちろん、難しい問題の質問があれば、生徒の皆さんに理解してもらえるだけの対応はします。しかし、それが④の段階の問題である場合にはその旨をしっかりと伝えていきます。質問は②③までのレベルの問題なのか④のレベルなのかを仕分けすることに最も大きな意味があるかも知れません。

　この夏、この「問題の仕分け」をした上で「OK!学習法」に基づき、ひたすらに「回転をかける」こと。これが、日米の考える「必ず成果を出せる夏休みの勉強法」です。この夏、生徒の皆さん全員にとって、充実したものとなるように、この意識付けを講師も全力で行っていきます。

　夏期講習、そして、夏休みを本当に意味のあるもの、「人生を変える夏」にしていきましょう！