受験生にとっての「勝負の夏」が終わり「実りの秋」へと季節は移り変わります。日米ではこの夏、通常講習や数学特訓、そして、合宿特訓を実施しました。なかでも合宿特訓では、参加者各自が毎時間、①自分がやるべき課題の設定と実行、②振り返りと修正、③講師によるチェック、という過程を３日間３０時間に渡って繰り返すことで、「自立した学習習慣」の定着を目指しました。もちろん、通常講習や数学特訓でも最終的に目指すところは同じです。

　大事なことはこうした夏の頑張りを継続することです。日米では「勉強する」とは「出来なかったことを出来るようにすること」と定義しています。当たり前のようですが、「出来ないことを認識する」→「わかる」→「出来る」という過程をしっかりと意識して定着させるのはそう簡単なことではありません。この「出来るまでの過程」を定着させるために日米が実施しているのが数学特訓や合宿特訓でも行われた「ＯＫ！学習法」です。この学習法を身につけた先輩達は必ず結果を出しています。中３と小６の受験生には、この夏で大分浸透してきているように感じられました。この学習法を信じて秋からも頑張り続けていきましょう。

　さて、中３生には夏期講習前に日米では恒例の「決起集会」が行われました。そして、これまた恒例の「この夏、『これが出来れば必ず合格できる３項目』があるのだけれど知りたい？」という問いに対して全員が手を挙げました。その３項目とは・・・、①授業５分前には着席する、②宿題は必ずやる、③忘れ物はしない、という極めて当たり前のことです。これを聞くと皆、拍子抜けするのも例年通りです。しかし、実際にこの３つをやり通すことができれば、本当に結果が出ることも間違いないのです。果たして、この３つの項目を夏期講習期間中に全て実行することができたのは・・・、クラスによるバラつきがあるものの残念ながら今年も少数に留まりました。

　毎年この３項目の中で一番達成度が低いのはどの項目でしょう？それは、①「授業５分前には着席すること」です。そして、この項目の特徴としてはっきりしているのが、１度でもこれを破ってしまうと、なし崩し的に出来なくなってしまうということです。どんな簡単なことでもそれをやり続けることの難しさ、また、一度キレてしまったモチベーションを回復させることの難しさ、を毎年実感させられます。

　「当たり前のことを当たり前にする」ことが実は一番難しいことなのかも知れません。しかし、ある行動を続けていこう！と意識して、実行し続けることで習慣化する、という感覚が少しでも身に付いてくれたならば、今後大きな成果を生み出すことができるはずです。そのことを実感できる大きなチャンス、それが「受験」なのです。まずは成果を出す上で、「自分が当たり前になすべきことは何か？」を真剣に考えましょう。そして、それが習慣化するまでやり続けることです。具体的にどれくらいやれば習慣化といえるのか？には諸説ありますが、一先ず、毎日「意識すること」が大切です。「気付いたら当たり前になっている！」までやってみましょう。（一つの目安としては３か月としておきます。）

　最終的な結果の違いを生み出すわずかな差は、毎日の習慣が生み出す本当に小さな、小さな差の積み重ねなのです。そして、皆さんがくじけそうになったら・・・、そこで我々講師陣の出番です。毎日の授業はもちろんですが、今後行われる個人面談や入試までに用意された各種の集会、イベントを通して、各自が「当たり前のことを当たり前にする」ことができるように支えていきます。それは生徒の皆さんばかりではありません。保護者の方々がお子様と接する上で、分かってはいるもののなかなか出来ない「当たり前のこと」をできるようにお手伝いさせて下さい。今後の「入試説明会」や「個人面談」で是非、どんな些細なことでもお声かけ下さい。

　「実りの秋」とは言いますが、その「実り」を得られるのは、種をまき、大事に芽を育てて、その後の手入れを怠らなかった人です。未だ種すらまいていないのであれば、焦ることはありません。もう一度、自分が今、なすべきことをしっかりと見すえて、まずは始めましょう。そして、毎日やり続け、習慣化しましょう。勉強において実りを得られるのは秋に限ったことではないのですから。

　これから入試までは様々なイベントが続きます！一緒に一気に駆け抜けていきましょう！！
　
　今月もよろしくお願い致します。