八千代の伝説~昔ばなし
~ 八千代市・米本 八千人を育ててくれたのは... ~
■ 今の「乳清水」を見に行こう! やちよ小町 の ツアーガイド
★ 乳清水 ★ ほたるの里 ★ 浅間神社
「乳清水」
乳清水は、田園風景が広がる見晴らしの良いところに位置しています。
作物の豊かな実りと地元民の健やかなる暮らしの源として、また安産・子育ての神様として、古くから八千代の地元民に信仰されてきました。
恵を育む田畑に、元気で働き者の住民が助け合い、その周りをとんぼやほたるが飛び交い、それは美しい農村風景だったことでしょう。
時代が変り、生活様式が変わり、農作業をする人は減っていきました。
乳清水は使われなくなり、そして、豊かな農村の風景も少なくなってきました。
脈々と私たちの「生」を育くんでくれた大地やお水に、そして育ててくれたお母さんに、感謝の気持ちを込めてお参りしました。
ほたるの里
乳清水のお社のわきを入っていくと、「ほたるの里」があります。
豊かな緑ときれいな水辺に生息する蛍。
蛍の他にもメダカやカエルなどの生きものや、昆虫・鳥・植物と出会えるようにと整備されたビオトープです。
ミニ稲作、生きものウォッチング、いろいろ調査など、子ども~大人まで参加できる体験イベントの企画があります(詳しくは、こちら)。
蛍は、育つ年もあれば、環境が悪くなり、生息できない年もあるというお話です...。
かつて健やかなる暮らしを育んでくれた水が、今、水やそれをとりまく環境が健康かどうか、蛍が教えてくれているのですね。 今、蛍は大丈夫かな?
あの美しい蛍の光が、やわらかな曲線を描いて夜に舞う光景は無くしたくない八千代のたからものですよね。 ★ 川や水辺が汚れてしまうと、蛍や他の生きものたちが棲めなくなってしまうので、ごみは持ち帰りましょう
★ 蛍や生きものたちを踏んでしまうかもしれないので、ロープの中には立ち入らないようにしよう いろいろな企画に参加できる、ほたるの里のおともだち「ホタルメイト」には、誰でもなれます (ほたるの里づくり実行委員さんHP)。
蛍やいろんな生きものたち、水も風も太陽も、きっとあなたにいろんなことを語りかけてくれるでしょう。
こんど感じに行きませんか? 浅間神社
ほたるの里の向かいに、小さな鳥居があり古い石段を登っていくと、3本の立派な杉の木に囲まれた「浅間神社(せんげんじんじゃ)」があります。
1848年(嘉永元年)の石碑があることから、江戸時代末期につくられたものと言われています。
浅間神社は、富士信仰に基づいて富士山が眺められる場所に多く所在しています。八千代市には米本のほかに、村上にも浅間神社があります。
近くの桑納川(かんのうがわ)には、「富士美橋」もあります。昔は、平地からでも富士山が見られたのですね。
浅間神社について、少し調べました。
江戸時代後期、天保の改革の失敗や印旛沼の治水・干拓工事の難航、善光寺大地震など八千代にも影響があって、心配事がたくさんあったのでしょうか。
浅間神社は、富士山に向かって土地の平和を願った場所でした。
また、村の人たちが少しずつお金を出し合って、自分たちの代わりに代表者に遠く離れた富士山への参拝と祈願を託しました。
浅間神社の石碑には、祈りを託した人たちや富士山に向かった人たちの名前が記されています。
それぞれの時代にも『地元の暮らしが良くなるように』と、人々が集まり、話し合いや協力をしたからこそ、お母さんたちは安心して暮らせ、おっぱいもたくさん出たのかな?とも思うのです。
★ やちよ小町より ★
昔ばなしをテーマに八千代を歩いてみたら、今まで通り過ぎていた道端に、昔の八千代人の想いが残っているのを見つけ、ジーンとしました。
何にも知らなければ、目にも留まらなかったものが、特別な場所に変わりました。
「現在」や「自分」だけの視点では、ぜったい見つからなかったもの。
昔も今も、そして自分も周囲の人も、同じ八千代人のメンバーとして、関わり合っていけたら、八千代の豊かな暮らしがみんなのものとして、実を結ぶのかもしれません。
これからも、知らない八千代を「地元民目線」と、感性と想像力と情報力の「ガイド目線」でもって発信していきます。楽しんでくださいネ!
まいぷれ八千代編集部
普通に暮らしていても、なかなか知り合えない八千代の昔に出会えるのが、昔ばなしの楽しいところ。
そして、今回から、昔ばなしの「現在」を伝えてくれるレポータを八千代市民の「やちよ小町」さんが担当してくれることになりました。
地元で楽しむ、小さな旅
お気に入りの場所や、はじめましての人、わたしたち自身が主人公のいろいろなストーリーがつくれるのでは?
楽しみですね。
次回のおしらせ
第五話 「すわり地蔵」(米本)
負けるが勝ちのお話です
おたのしみに