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測定ナビ・放射線量を測り歩く

測定ナビ第3号 八千代市と隣接6市との境界線

佐倉市・印西市・白井市・船橋市・習志野市・千葉市との境界線の付近の放射線量を測定!

2012/07/27

今回は、八千代市の隣接6市との境界線を測ってきました。
(佐倉市・印西市・白井市・船橋市・習志野市・千葉市)

空間線量の基準値
「毎時0.23μSvって?」
を調べました。

今回も、加藤先生と一緒に、空間線量の数値と出会う
八千代歩きをしてきました。
今回のテーマ
「八千代市の市境」を測ってみる
特集
0.23μSv/hって何ですか?

もくじ
1.市内の測定値(まいぷれ八千代測定)
測定マップ
測定状況
測定記録簿

加藤先生のコメント
2. 特集 「空間線量、毎時0.23μSvの基準値って何? 」
4. 参考 「放射線による死亡の増加分ってどのくらい?」
医学監修:加藤賢三先生

実測データ 

1. 市内の空間線量の測定値 まいぷれやちよ調べ

Dr.Kato's Advice !
■ 空間放射線量の測定
「八千代市の境界領域」
 


■ 測定場所について
第1回目では、市内の駅、橋シリーズ
第2回目では、公民館などの公共施設シリーズ
第3回目の今回は、佐倉市・印西市・白井市・船橋市・習志野市・千葉市、といった、八千代市の市境シリーズ

■ 今回の測定の目的
現在、環境放射能の主なものは、放射性セシウムによると考えられています。
これは、原発事故に伴い放出されたものが、風向きや降雨量などにより、福島県内だけではなく、千葉県の北西部などにも運ばれたと考えられています。
そこで八千代市内では、東西南北、どちらの方向の市境が高めなのか調べてみました。

■ 結果 
測定した中で、国の基準(1メートルの測定位置で、0.23μSv/h<毎時・マイクロ・シーベルト>)を超える地点は2点ありました。
北西方向に0.273μSv/h(船橋より)と、東方向に0.248μSv/h(佐倉より)でした。
今後、より正確なデータにするためには、もっと測定場所を増やす必要があります。
佐倉市の市境
下高野「子の橋」川原
水辺は0.248μSv/h
印西市との市境
保品「サイクリングロード」
0.081μSv/h
船橋市との市境
小池「市民霊園付近」
0.187μSv/h

■ 測定状況について

1.測定した人
まいぷれ八千代担当者 加藤賢三先生 

2.測定器
市役所の貸出機器
株式会社 堀場製作所 PA-1000Radi(検出方式:シンチレーション式)
※測定下限値は「0.001μSv/h」


3.測定日状況
H24年6月8日(金曜)【天候】晴れ・風弱【時間】午前10時30分~午後17時25分


4.測定場所
H24年6月8日:市境(佐倉市・印西市・白井市・船橋市・習志野市・千葉市)の公共地
5.測定の高さ
1mと5cm

6.測定値
複数回測定した値の平均値(記録簿には、標準偏差、データ数も記載)
印西市との市境
神野「神尾橋」用水路
0.153μSv/h(5cm)
佐倉市との市境
勝田市民の森、遊歩道
0.146μSv/h(5cm)
白井市との市境
「佐山橋」付近、用水路
0.132μSv/h(5cm)

特集 「基準値、0.23μSv/hについて」

調べてみると
空間線量の基準値について ?(゜-゜)!

■ まず、年間1ミリ・シーベルトについて
国際放射線防護委員会(ICRP)が2007年に出した勧告で、平常時の放射線の管理基準。
つまり、平常時、一般の人が浴びて良いとされる年間積算線量の値です。
ICRPは、放射線防護の目的のための慎重な考え方として、100ミリシーベルト未満でも線量に応じてがん死亡が高まると仮定することを勧告しています。
またこの指標値には、自然界から受けると言われている年間2.4ミリ・シーベルト(世界平均)の放射線量や医療行為によって受ける放射線量は含まれていません。
ただし、この仮定は放射線防護の観点から用いるべき考え方であり、ごく低い線量を受けた集団で出る「がん」などの症例数を計算するのに用いるのは適切でないと、述べています。


■ 年間1ミリ・シーベルトの根拠は?
これは、過去の原爆被爆者の健康調査などに基づいて、1回の被曝量が100ミリ・シーベルト以上になるとがん発症が増える可能性があるというデータが得られていることを考慮して、80歳までに浴びる放射線の積算量を、80ミリ・シーベルト以下に抑えることが出来る量になるように、1年間に浴びて良い人工の放射線量を1ミリ・シーベルト以下に設定したということです。

参考:放射線医学総合研究所

■ 参考 
『 放射線によるがん・白血病の増加/放射線による死亡の増加分 』

 (放射線医学総合研究所、資料)
 
・ 原爆被爆者の調査では、およそ100ミリ・シーベルト以上の線量(外部被ばくと内部被合計した線量)で、線量とともにがん死亡が増加することが確認されていますが、およそ100ミリ・シーベルトまでの線量では、放射線とがんについての研究結果に一貫性はなく、放射線によりがん死亡が増えることを示す明確な証拠はありません

・ 日本人は元々約30%ががんで亡くなっています。国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告によれば、がんの発生は、1000ミリ・シーベルトの被ばく1回で、5.5%増加するとされています。ガンの発生増加は、確率的影響ですから、線量に比例すると考えられています。つまり、100ミリ・シーベルトの被ばく時点で、0.55%増えると思われます。100ミリ・シーベルト被ばくした人が、1000人いると、その中の5人が将来的にがんになるかもしれないということです。ただし、誤差や未知のメカニズムが関与する可能性もあり、理論的に算出された確率と実際の発生率が必ずしも一致するとは限りません。

※ 国際放射線防護委員会(ICRP)...専門家の立場から放射線防護に関する勧告を行う民間の国際学術組織

毎時0.23マイクロ・シーベルトって何ですか?(゜-゜)?

年間1ミリ・シーベルトを単純に1時間あたりに割り出したものです

 計算式 

1. 外部被ばくを100%、内部被ばくを0%と想定し、上限を年間1ミリ・シーベルト(=1000マイクロ・シーベルト)とします。
※食物、ラドンなどの生活放射線は含まれていません

2. 1日のうち屋外滞在時間を8時間、屋内滞在時間を16時間とし、屋内における放射線の低減係数を0.4と想定
※屋内時の建造物の遮へい効果を0.4倍としています

3. 自然界から受ける放射線量を毎時0.04マイクロシーベルトと想定
※自然放射線は、大地放射線(0.04μSv/h)のみとし、宇宙放射線(0.03μSv/h)は含まれていません

4. 外部被ばくによる空間放射線量をX(エックス)とします。
1000μSv=(X-0.04)×8時間×365日+(X-0.04)×屋内低減係数0.4×16時間×365日

これをXについて解くと
X=0.23μSv/hとなります。

つまり ?(゜-゜)?
・空間放射線量の基準値、年間1ミリ・シーベルト・毎時0.23マイクロ・シーベルトは、指標(目安)であり、リスク境界線ではない。

■ 「怖がり過ぎず」 「軽視せず」 
放射線のリスクについては、賢く、正しく理解することが、安全・安心して暮らせる近道ではないかと思います。
そのための初めの一歩として、市民自ら放射線量を測ることはとても有意義です。

放射線とどう折り合いをつけるかは、その人の事情によって違います。
また、測定値も、測定器・気象状況・測定場所といった条件でも変わってきます。
自分の手で、生活圏を測ることで、今どんな状況なのか?手ごたえとして実感でき、どうしたら良いのか?自分にとっての適切な行動の判断に役立ちます。

測り歩こう 八千代

八千代の自然を測り歩く<br>自分の脚と目で確かめよう!
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3. 誰でも測れる! 「借りる~測るまで」 
◆ 測定器の借り方

(1) 八千代市役所 環境保全課    に電話予約  
     受付電話: 047-483-1151(代表) 受付担当内線 3212、3214
   受付時間 9:00~17:00(土日祝日、年末年始を除く)
   利用資格: 市内に住所を有する個人又は固定資産を有する個人、事業者、団体
   貸出期間 H24.5.7予約分より、個人でも3日間まで借りられることになりました
   貸出台数: 申込み1件につき1台 ※貸出台数は全体で10台です 


(2) 当日、市役所本館2階 環境保全課で手続き
   受付依頼: 予約日と予約名を告げる/身分証明書の提示(保険証、運転免許証 等)
   書類作成: 「貸出申込書兼借用書」記入
   操作確認: 取扱注意点、操作方法※「測定マニュアル」は、測定器袋の中にも入っています
   貸出内容: 放射線量測定器1台、1m測定ひも、「空間放射線量測定マニュアル」
   配布書類: 
「生活空間における放射線量低減化対策の手引き」(除染マニュアル)、空間放射線量測定記録簿 (記録提出は任意)

◆ 測り方

 ★ 注意点の確認 これだけは守ろう!
   ・空間放射線量を計測する機器の為、物や水等に含まれる放射性物質の計測はできません
   ・雨天の場合は、屋外で使用しない(故障原因となります)
   ・測定器をビニールから出さない(本体に物質が付着すると正確な測定ができなくなります)
   ・測定可能な場所に限る(他人の土地・建造物に無断で侵入することは法律で禁じられてます

■ 次回テーマ(予告)

 【空間測定場所市内の交差点を測ってみる
【特集】身体への影響

 
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