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好きだゾー!八千代人

八人目「おしえて!八千代の地方創生」 やちよ農業交流センター 櫻井さん

八千代市の地方創生の方向性は?未来につづく鍵、地方創生を三人のキーマンに聞くシリーズの第三弾

2015/10/13

■ 「八千代人」
「八千代人」とは、あなたの身の回りにいる、「八千代を元気にしよう!」と熱く燃えている人。
このコーナーでは、そんな「八千代人」を毎回紹介していきます。
担当するのは市民リポーターの黒田弘さん(八千代市で中小企業診断士として活動中)。
独自の目線でリポート!


■ 八千代市の方向性は?
いよいよ、人口減少問題と成長力確保を目指す「地方創生」が各地で動き出しました。
八千代市はどのように対応しようとしているのかなど、市政の担当者や有識者に直接お話を伺いながら、八千代市の地方創生への取り組みを3回シリーズでご紹介しています。

3回目は、やちよ農業交流センターの櫻井良夫氏
八千代市にとって、農業を通した地域活性化は重要な課題です。八千代市の「地方創生」。
3回目は、市内を縦に貫く国道16号線と横に流れる新川の交差点に位置する「やちよ農業交流センター」のセンター長、櫻井良夫氏です。

八千代市の農業の現状について教えてください。

農業者と消費者の質の高い交流を目指す櫻井さん
農業者と消費者の質の高い交流を目指す櫻井さん

 八千代市は自然環境が豊かであり、市街化区域と市街化調整区域がほぼ半々という、とてもバランスのとれた市です。  

  人口の増加とともに平成に入ってから市街化区域が年々増加し、現在のバランスになっています。

 市街化区域の多くは農家の土地提供によるものです。農業収入に加え、積極的な土地活用により、八千代市の農家の収入は比較的安定しています。

 農業に関しては、高齢化が進み後継者問題も出てきていますが、経営的には恵まれた環境が揃っていると言えます。

やちよ農業交流センターについて紹介してください。

 やちよ農業交流センターは開設されて今年で3年目を迎えます。

 開設当初の目的は、「市民と農業との交流、農業に関する知識・技術の向上による農業の振興」でした。
最近は「農業体験・収穫体験を通して本市の観光や情報発信の拠点となる」という目的も高まり、地域活性化を一層意識するようになっています。

 ここの施設は八千代市が所有し、「やちよリーダーファーマーズ」(代表:白井良夫氏)が運営しています。
そして3名の常駐職員とパート職員で管理しています。

 センター内には市内産農産物を使った飲食コーナー、農畜産物・加工品販売所、そして研修室や調理実習室もあります。バーベキューが楽しめるスペースもあり、レンタルサイクルも用意しています。

年間を通して各種農業体験・収穫体験を開催しており、体験して食べて遊ぶことができます。

いまお話にあったように、農業体験・収穫体験が好評なようですね。

研究機関(大学)とのコラボにより<br>地域企業の活性化を図る  
研究機関(大学)とのコラボにより
地域企業の活性化を図る  
 毎回募集をかけた途端、すぐに予約でいっぱいになります。参加者の3割以上は市外の方で、リピートも多くなっています。

 普段土に接する機会が少ない都内からの参加者も多く、子供たちが楽しむのは当然ですが、むしろ親のほうが一所懸命ですね。

 9月からは収穫できる作物が多いので、ぜひ家族揃って足を運んでください。

近くには八千代ふるさとステーションがありますね。

 新川を挟んだ向かい側に「道の駅 八千代ふるさとステーション」があります。

この施設はやはり八千代市の所有ですが、運営は「八千代K・I・T運営会」が行っています。
今年で開設18年目です。
農産物直売所クラフト、市内酪農家の牛乳で作ったジェラートを提供するプチシャンテリー、市内産農産物を使った定食などを提供するトミーガーデン八千代の3店舗が入っており、県内でも有数の来客数を誇っています。

 今年の春、八千代ふるさとステーションとやちよ農業交流センターを結ぶ歩道橋が新川に架かりました。
私はこの歩道橋により、今後は二つの施設が一体化した一大観光スポットとなることに期待しています。

上手く進むことを期待しています

 課題はたくさんあります。
まずは、やちよ農業交流センターの知名度がまだまだ低いこと。

 ここでは農業体験・収穫体験を始め、バーベキュー設備やレンタルサイクルもあります。
半日楽しく遊べます。

 日々試行錯誤しながら頑張っていますが、いわゆるマーケティングや広告宣伝のプロではありません。

 みなさんの知恵をお借りしながら、もっともっと多くの方に当施設を知っていただき、利用していただきたいと思っています。

 八千代ふるさとステーションがこれ以上拡張できないことも課題です。
休日ともなると駐車場は満杯、買い物も食事も場所が狭くて常に満員御礼です。
もっともっと人を呼べるのに、実にもったいないと思います。

 そこで、八千代ふるさとステーションと農業交流センターとが協力して、新川周辺を「遊んで食べてお買い物ができる観光スポット」としてはどうかと考えています。

 それぞれの運営母体は異なりますが、お互いの施設の特徴を活かせば、必ず八千代市の観光名所になれると信じています。

やちよ農業交流センターは「観光」でも大きな役割を果たせるということですね?

 今回のお話のテーマは「地方創生」ということですが、政府は地域の特色を生かした観光振興を目玉の一つに掲げています。

 その意味でも、八千代市には「農業を取り入れた観光」という視点は重要であり、他の市町村の先行事例となれるはずです。

 この両岸近隣施設は設立の役割経緯が異なり、運営者も異なっています。「一体化」は簡単ではないかもしれませんが、八千代市の発展のためにぜひ実現したいと思っています。
観光資源としての農業の可能性を<br>熱く語る櫻井さん
観光資源としての農業の可能性を
熱く語る櫻井さん
広~い田畑で味わう収穫の喜びを<br>観光レジャーへ
広~い田畑で味わう収穫の喜びを
観光レジャーへ
【インタビューを終えて】

「やちよ農業交流センター」という名称は少々事務的で硬い印象がある。

 したがって、管理されている職員の方も「硬い?」と思っていたが、櫻井センター長は熱い人だった。

 施設をもっと多くの人に利用してもらいたい。それも農業体験や収穫体験で終わるのではなく、食べてお買い物をして、半日ゆっくりと過ごしてもらいたい、と熱心に考えられていた。
そのための新川周辺施設の一体化なのだ。

 農業体験や収穫体験を実施する団体や道の駅との連携は、現在ある程度はできているが、一体化とまでは言えない。様々なしがらみがあるとは思うが、櫻井さんのリーダーシップに期待したい。


インタビュアー 黒田弘
中小企業診断士、ITコーディネータ、法政大学大学院特任講師

TEL 047-751-7730
URL http://www.oruk.biz